スモモヒメシンクイの発育期間,産卵数および発生消長

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  • Developmenntal period, oviposition, and adult emergence of Grapholita dimorpha komai (Lepidoptera: Tortricidae)

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抄録

2003~2006年に,スモモヒメシンクイの発育,産卵,成虫の生存期間について調査した。また,フェロモントラップを用いた成虫の発生時期と積算温度の関係について調査した。1. 25℃(16L 8D)における卵,卵~羽化の発育期間は,約4,27日であった。卵-成虫の発育零点は7.5℃前後,有効積算温量は460日度程度と考えられた。2. 幼虫の頭幅を計測した結果,3つの明確なグループと4つ目の大きなグループに分けられた。4つ目のグループは異なる齢期を含むと考えられ,5齢を経て蛹化すると考えられた。3. 産卵数は,個体差が大きいが,平均で1雌当たり55卵の産卵が認められた。4. 成虫の死亡は,羽化3日後までは認められず,それ以降増加した。生存率は,6日後には43%となり,13日後には全個体が死亡した。5. 成虫の発生時期は,フェロモントラップへの誘殺状況から越冬世代は4月下旬~6月上旬,第1世代は6月中旬~7月中旬と考えられた。第2,3世代は明確なピークが認められない場合もあるが,第2世代が7月下旬~8月中下旬,第3世代が8月下旬~9月下旬と推定された。

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