エチレン気浴処理濃度がニホンズイセンの開花と切花品質に及ぼす影響

書誌事項

タイトル別名
  • Influence of ethylene treatment to flowering and cut flower quality of 'Echizen-suisen' (Japanese Narcissus; Narcissus tazetta L. var. chinennsis Roem)
  • エチレンキヨク ショリ ノウド ガ ニホンズイセン ノ カイカ ト キリバナ ヒンシツ ニ オヨボス エイキョウ

この論文をさがす

説明

ニホンズイセンの出荷の安定には,花芽分化促進技術が有効であり,既存産地では,掘り上げ乾燥調整した球根に対し,30~32℃の高温処理を2週間行った後,籾殻くん煙処理を行っている。この処理は,熟練した技術とくん煙処理施設を必要とすることから,より簡便な手法の開発が求められている。そこで,植物ホルモンの1種であるエチレンを用い,簡便で効率的な開花促進技術の開発を行った。各球重において,10ppm~1,000ppmのエチレン気浴処理濃度で,発芽促進効果,到花日数の短縮が認められた。特に開花の見込めなかった球重20~24gで,開花率の向上が認められ,100ppm,1,000ppmでその効果が高かった。なお,エチレン気浴処理による切花品質や小花への影響はみられなかった。低濃度の10ppmでは,処理容器の種類等で正確な処理が困難である場合もあり,100ppmを基本として,10~1,000ppmの範囲になるようにエチレン気浴処理を行うことが,現地での汎用的な方法として適当であると考えられた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ