兵庫県大阪湾・紀伊水道海域におけるオニオコゼの資源特性

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タイトル別名
  • Population characteristics of devil stinger Inimicus japonicus in Osaka Bay and the Kii channel, eastern Seto Inland Sea off Hyogo Prefecture, Japan
  • ヒョウゴケン オオサカワン ・ キイ スイドウ カイイキ ニ オケル オニオコゼ ノ シゲン トクセイ

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抄録

兵庫県大阪湾・紀伊水道海域におけるオニオコゼの資源特性を明らかにした。耳石薄層切片に観察される不透明帯が年1回7月頃に形成され,耳石が年齢形質となることが確認できた。査定できた最高齢は,雌雄とも19歳であった。成長式は,雄ではLt=252(1-e -0.44(t+0.97)),雌ではLt=287(1-e -0.44(t+0.35)),全長-体重関係式はBW=1.13・10 -5 TL3.10と推定された(Lt: t時の全長(mm),t: 暦年齢,BW: 体重(g),TL: 全長(mm))。産卵期は6~8月,盛期は7月と考えられた。漁獲加入年齢は雌雄とも1歳,生物学的最小形は,雄は全長160~180mm,雌は180~200mmであり,雌雄とも2歳から産卵に加わると推定された。雌の成長は雄を上回るため,性比は全長240mm階級から雌に偏ったが,年齢別の性比は1:1と思われた。資源管理方策として,現状の種苗放流に加えて全長200mm以下の保護,また産卵期前(5~7月)には,全長240mm以上もしくは雌を保護することが望ましいと考えられた。

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