開発した青切りタマネギ用高能率調製機の性能と利用法

書誌事項

タイトル別名
  • Performance and usage of a newly developed high-efficiency green onion topper
  • カイハツ シタ アオ キリ タマネギヨウ コウノウリツ チョウセイキ ノ セイノウ ト リヨウホウ

この論文をさがす

説明

暖地のタマネギ生産における収穫・調製作業の省力化を図るため,掘り取ったタマネギの葉と根を自動で切断する青切り用の調製機を開発し,その性能や作業性,利用方法を調査,検討した。主な結果は次のとおりであった。1. 開発した青切り用調製機は,葉切り部,根切り部,排出部等から構成され,交流100V電源によって駆動する。根葉付きのタマネギを供給コンベアや投入台等を使って概ね毎秒1個ずつの間隔で投入すれば,葉切り・根切りを全自動で連続して行うことができる。2. 調製機の切断精度はタマネギの形質に大きく左右されたが,葉長20cm以上,根長4cm以上,球形指数0.80~0.95の条件を満たしていれば傷玉率は4%以下,適切り率は94%以上であった。また,処理能力は調製ライン1列当たり3,400個/h以上で,鋏による手作業の約4.4倍の能力であった。3. 調製ラインを2列装備したタイプの調製機による調製作業時間は,調製機を定置利用した場合で4.5~4.8h/10a,トラクタに装着して圃場内を移動利用した場合で6.2~7.4h/10aであり,定置利用の方が能率が高かった。4. 作業時間と作業人員の積で表した調製作業の延べ作業時間は,定置利用時が9.6~18.0人h/10aで慣行の手作業の29~54%となり,労力の削減効果が大きかった。また,作業員の労働負担度についても定置利用時の方が移動利用時より低く,作業性に優れると判断された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ