静岡県の茶産地におけるチャトゲコナジラミと天敵寄生蜂シルベストリコバチの発生消長

書誌事項

タイトル別名
  • Seasonal prevalence of the occurrence of tea spiny whitefly, Aleurocanthus camelliae Kanmiya and Kasai, and the parasitoid, Encarsia smithi (Silvestri), in tea fields of tea-growing districts in Shizuoka Prefecture, Japan
  • シズオカケン ノ チャ サンチ ニ オケル チャトゲコナジラミ ト テンテキ キセイバチ シルベストリコバチ ノ ハッセイ ショウチョウ

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説明

静岡県では2010年に初確認された侵入害虫のチャトゲコナジラミ成虫の茶園における発生消長について,2012年に県内の複数茶産地の計13圃場(標高39~190m)において黄色粘着トラップを用いて調査した。あわせて,計6圃場では天敵寄生蜂のシルベストリコバチ成虫の発生消長についても調査した。いずれの圃場においても,チャトゲコナジラミは年間4世代の発生を経過することが示唆され,各世代のピーク日はそれぞれ概ね5月上旬,7月中旬,8月下旬~9月上旬,および10月中下旬の範囲にあり,それらの平均値は5月3日,7月15日,8月31日,および10月18日となった。世代別の総誘殺数の推移では,計4世代の中で第2世代が最も多くなるパターンと,越冬世代が最大となるパターンがみられ,前者は密度上昇期に,後者は多発期に該当すると考えられた。シルベストリコバチの発生消長では,寄主であるチャトゲコナジラミに同調して寄主の幼虫発生期に多く発生し,圃場によっては比較的明瞭な年間4つのピークが観察された。しかし,世代の山がはっきりしないだらだら発生型を示す圃場もみられた。

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