静岡県下の河川及び接続海域における微量元素の分布

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タイトル別名
  • Distribution of trace elements in river and its connecting sea in the Shizuoka Prefecture
  • シズオカ ケンカ ノ カセン オヨビ セツゾク カイイキ ニ オケル ビリョウ ゲンソ ノ ブンプ

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抄録

温泉排水が流入する地点を含めた陸水域13地点と海水域7地点の合計20地点において,塩分,Sr,Ca,Ba,Mg及びMnの各濃度を測定し,各地点における特徴を整理した上で,温泉排水が耳石を用いた魚類の回遊履歴解析に与える影響を検討した。各地点における塩分は,Sr,Ca,Mgのそれぞれの濃度と正の相関があった。微量元素濃度は,本県の海域ではほぼ一様であったが,陸水域では塩分に関連して異なると推察された。ただし,BaとMnは,塩分との関連は認められなかったことから,これらの差異が各地点を特徴づける指標になり得ると考えられた。また,温泉排水が流入する3地点において,Sr/Ca比,Ba/Ca比,Mn/Ca比のそれぞれで特異性が認められなかったことから,温泉排水が耳石を用いた魚類の回遊履歴の推定に与える影響は小さいと判断された。

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