検量線に関わる理論と評価方法について
Search this article
Description
我々が業務で行っている農薬の定量分析(製剤中の有効成分含有量,作物や環境試料中の残留農薬量等の測定)には,通常検量線の利用が不可欠である。現在では,GCやHPLC等の測定機器を制御するワークステーションが検量線の作成も半自動的に行ってくれるため,我々分析技術者が,検量線を電卓で計算するような機会はない。しかし,検量線を用いる「相対定量法」には,しっかりとした理論の裏付けが有り,それらの理論を理解せずにワークステーションが算出する検量線を闇雲に信じたり,Excel等のソフトで自己流の計算を行うと,思わぬ大失敗に繋がる可能性がある(間違った計算方法で求めた検量線を用いて,定量値を求めその値を外部に報告してしまうと取り返しがつかない)。検量線に関わる理論は分析技術者にとっては,基礎中の基礎であるが,近年,しっかりと教わる機会が少なくなっていることを反映して,理解不足の分析技術者も少なくない。本稿では,検量線を間違いなく使うための理論と知識の獲得を目的とした解説と,さらに深く理解するために必要な項目の紹介を行った。
Journal
-
- 農薬調査研究報告 = Research report of agricultural chemicals
-
農薬調査研究報告 = Research report of agricultural chemicals (7), 101-106, 2016-02
農林水産消費安全技術センター農薬検査部
- Tweet
Details 詳細情報について
-
- CRID
- 1050001338765756800
-
- NII Article ID
- 220000154242
-
- NII Book ID
- AA12477731
-
- ISSN
- 21850348
-
- Text Lang
- ja
-
- Article Type
- journal article
-
- Data Source
-
- IRDB
- CiNii Articles