作物研究所における効率的なコムギ形質転換系の開発

書誌事項

タイトル別名
  • Development of effective transformation system in wheat at the NARO Institute of Crop Science
  • サクモツ ケンキュウジョ ニ オケル コウリツテキ ナ コムギ ケイシツ テンカンケイ ノ カイハツ

この論文をさがす

抄録

コムギは世界の主要な穀物であり、遺伝子組換え技術を用いた農業形質改変の大きな標的となる作物である。また、コムギは穀粒の組成が特有かつ多様であるため、これをイネなどのモデル植物を用いて解析することは難しい。このため、高効率なコムギ形質転換系の確立はコムギの遺伝子研究において重要である。この20-30年の間、コムギの形質転換系の開発と改良のための多くの取り組みがなされてきた。コムギは形質転換が困難な作物であるが、近年、パーティクルガン法とアグロバクテリウム法による遺伝子導入手法の改良もあり、コムギの遺伝子研究において組換え技術の適用が可能となってきている。コムギの形質転換効率を左右する要因には、用いる品種や外植片の状態、最適な選抜マーカー遺伝子、基本的な組織培養条件がある。本稿では、効率的なコムギ形質転換系を確立するために重要なこれらの要因について、作物研究所における実際の研究経験に基づき概説した。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ