養豚繁殖農場における導入種豚元は分娩時生存子豚数に影響あり
書誌事項
- タイトル別名
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- Origin of breeding stock supply has an effect on number of pigs born alive on swine breeding farms
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説明
国内養豚生産者は,母豚の生産性を向上させるために,種豚を国内あるいは海外の種豚会社から定期的に購入している。とくに分娩時生存産子数は母豚の多産性を改善するために重要である。種豚とは更新若雌豚または更新若雌豚の自家生産用の豚のことである。本研究は農場において異なる種豚会社(SSG)から購入した母豚の成績を比較することを目的とした。同じ生産記録システムを使用している115農場へ,種豚の購入先に関する調査票を送付した。回答のあった96農場(83.5%)の結果を母豚の繁殖データと統合し分析に用いた。母豚の記録は2007-2008年に分娩した58,217頭の167,180回の産次記録を含んだ。農場は導入している種豚会社の起源を基にSSG1,2,3に分類した。SSG1は日本の種豚会社から,種豚を購入している農場グループとした。SSG1の使用品種はランドレースと大ヨークシャーである。SSG2およびSSG3はそれぞれ米国および欧州から原種豚を輸入している会社から種豚を購入している農場グループとした。分析には母豚をレベル1,農場をレベル2とした2階層混合効果モデルを用いた。SSG1,2,3の産次数の記録割合はそれぞれ69.1,18.5,12.4%であった。3産次以上においてSSG1の母豚はSSG3の母豚より分娩時生存産子数が0.6-1.1頭多かった(P<0.05)が,1,2産次ではそのような違いはなかった。離乳子豚数は,1産次でSSG間で差があったが,その他の産次では差がなかった。淘汰産次と補正21日齢一腹子豚体重はSSG間で差がなかった。全産次で離乳後初回交配日数および分娩割合においても,SSG間で違いが認められなかった。結論として,分娩時生存産子数では,SSG間で差があった。なお泌乳成績および受胎能力や長期生存性はSSG間で差がなかった。今後の産子数の指標の改善のためには,生産者は種豚会社での育種改良を考慮する必要がある。
収録刊行物
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- 明治大学農学部研究報告 = Bulletin of the Faculty of Agriculture, Meiji University
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明治大学農学部研究報告 = Bulletin of the Faculty of Agriculture, Meiji University 67 (1), 11-19, 2017-12
明治大学農学部
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050001338768568192
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- NII論文ID
- 120006416847
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- NII書誌ID
- AN00239079
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- ISSN
- 04656083
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- HANDLE
- 10291/19254
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- NDL書誌ID
- 028775964
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- 本文言語コード
- en
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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