スピロヘータ遺伝子を標的としたPCRによるアコヤガイ赤変病の疫学的調査

書誌事項

タイトル別名
  • An epidemiological study of akoya oyster disease using polymerase chain reaction targeting spirochaetes genes

この論文をさがす

抄録

赤変病の病原体と推定されたスピロヘータ門細菌に着目し,病貝のメタゲノムデータからスピロヘータに相同性を示す遺伝子を選抜し,PCRプライマーを設計した。本病発生海域と非発生海域のアコヤガイについてPCRによる本細菌の検出を試みた。6つのプライマーセットでは,発生海域のアコヤガイのみに陽性反応が得られた。発症の目安である閉殻筋の赤色度が3を超える全個体が6つのプライマーセットを用いたPCRに陽性を示し,赤色度とPCRの結果には相関がみられた。本結果は,本病の病原体はスピロヘータとする推定が合理的であることを裏付ける。また,PCR産物の塩基配列の違いは1塩基のみで,本病の病原体の遺伝的多様性は低いと考えられた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ