家庭科学習のためのICT を活用した生活時間調査票の設計

書誌事項

タイトル別名
  • Design of Digital Time Use Diaries for Home Economics Education
  • カテイカ ガクシュウ ノ タメ ノ ICT オ カツヨウ シタ セイカツ ジカン チョウサ ヒョウ ノ セッケイ

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抄録

本研究の目的は,生活時間記録を用いた家庭科授業のために,生活時間調査票のICT 教材の基本仕様を明らかにして教材を試作し,授業展開を考察することである。本研究では,第一に,家庭科における生活時間の取り扱いを概観した後,子どもが作成した生活時間の記録を用いた小学校家庭科の授業分析を行い,第二に,生活時間研究等における生活時間調査票の特徴をふまえて,ICT を利用した生活時間調査票を試作し,第三に,試作調査票を用いた生活時間学習の授業展開を検討した。結果は次のとおりである。1.生活時間記録は,生活の客観的可視化と生活の総合的把握に教材としての意義があり,1時間区切りの紙媒体の調査票に記入した自分の生活時間記録から,児童は生活課題に多様に気づいており,教材としての有効性が認められた。反面,生活時間記録のデータとしての精度は限定的とならざるを得ず,そのことが,具体的な課題解決の検討場面で,思考の深まりを妨げていると考察された。2.タッチパネル式コンピューターでの使用を想定した生活時間記録のためのICT 教材を試作し,3.データの自動集計機能の活用による客観的資料に基づき,比較,交流を取り入れた生活時間学習の展開例を提起した。

福岡教育大学紀要. 第五分冊, 芸術・保健体育・家政科編

Bulletin of Fukuoka University of Education. Part V, Art, health and physical education, and home economics

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