脳血管障害患者における注意障害とペーシング障害の関連性に関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • Research on the relation between attention disorders and impediments in pacing in patients with cerebrovascular diseases
  • ノウケッカン ショウガイ カンジャ ニ オケル チュウイ ショウガイ ト ペーシング ショウガイ ノ カンレンセイ ニ カンスル ケンキュウ

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説明

リハビリテーション実施中の脳血管障害患者65例に対して,注意検査とペーシング検査を行い両者の関連性を検討した。その結果対象を注意障害陽性でペーシング障害陽性(44.6%),注意障害陽性でペーシング障害陰性(30.8%),注意障害陰性でペーシング障害陰性(24.6%)の3群に分けることができ,注意障害陰性でペーシング障害陽性例はいなかった。またペーシング検査の図形のトレース検査と注意検査のCounting Backwards(CB),同じくペーシング検査の書字検査と注意検査のPaced Auditory Serial Addition Test (PASAT) に相関関係が認められた。CBとPASATは,注意の特性の中でも主に分配性と制御機能に関連性が深いとしていることからペーシング障害は注意障害を基礎とし,注意の分配性と制御機能に問題があることが示唆された。さらに頭部CTによる病巣の重ね合わせを行ったところ,ペーシング障害の責任病巣は,主に右前頭葉後半部から頭頂葉前半部にあると考えられた。

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