A.ブルックナーの音楽に対するF.エックシュタインの支援と貢献

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書誌事項

タイトル別名
  • Support and Contribution of F. Eckstein to the music of A. Bruckner
  • A. ブルックナー ノ オンガク ニ タイスル F. エックシュタイン ノ シエン ト コウケン

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抄録

19世紀から20世紀にかけて活動した、ウィーンの音楽愛好家フリードリヒ・エックシュタインは、アントン・ブルックナーの弟子兼個人秘書であった。本稿は、彼の著書『アントン・ブルックナーに関する思い出』から、エックシュタインの「ブルックナーに対する支援活動の実際」と「ブルックナーの音楽理論や和声に対する理解」を中心として考察することで、一音楽愛好家の、当時の音楽家や音楽に対する支援・貢献の状況を検討するものである。まず、「ブルックナーに対する支援活動の実際」として、エックシュタインはブルックナーの秘書業務をこなすだけでなく、楽譜の出版経費などを支弁することで、ブルックナーの音楽を世に知らしめるという大きな役割を果たした。一方で、「ブルックナーの音楽理論や和声に対する理解」について、エックシュタインはブルックナーの弟子として、彼の音楽理論や和声、そして弟子に対する授業が、ジーモン・ゼヒター、そしてゼヒターが負っていたジャン〓フィリップ・ラモーの教えを厳しく守っていたことを示している。このようなエックシュタインのブルックナーを巡る音楽関連活動は、エックシュタインがユダヤ系の出自であり、当時のユダヤ人を巡るウィーン社会の動向が背景にあることも指摘できる。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050001338889265280
  • NII論文ID
    120006482805
  • NII書誌ID
    AN00408529
  • ISSN
    03896684
  • Web Site
    http://hdl.handle.net/10232/00030260
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    departmental bulletin paper
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles
    • KAKEN

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