地方病院における中堅看護師の看護観に関する研究

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タイトル別名
  • チホウ ビョウイン ニ オケル チュウケン カンゴシ ノ カンゴカン ニ カンスル ケンキュウ
  • A Qualitative Study on Nursing Philosophy of Proficient Nurses of Middle Standing in a Locality Hospital

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抄録

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平成18年度に本学看護学科は開設11年目を迎え,1~3期の学生は卒後5~7年が経過し,中堅看護師の立場になっていると思われる.中堅看護師の看護観を明らかにすることは,看護の質の向上という観点から意義が大きいと考えた.そこで,中堅看護師の看護観を明らかにすることを目的とし,地方病院に勤務する中堅看護師8名の研究協力を得てインタビューを行った.インタビューは半構造化面接で行い,データは修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチの手法で分析した.結果,223のヴァリエーションが抽出され,17の概念が生成された.本研究の協力者は常に[まだまだな自分]という思いを抱えており,看護師として理想に近づきつつある可能性を持つポジティブな[まだまだな自分]と,理想からは程遠く中堅看護師として不十分であるネガティブな[まだまだな自分]との両面を自覚していた.この2つの間で揺れ動く不安定な感覚が,全体的に協力者を“ゆらぎ"の気分の中においていた.一般に中堅看護師として位置づけられている協力者が,[まだまだな自分]から「理想とする姿」へ向っていくためには,個々人の看護実践の習熟度を考慮した教育支援や,自身の看護実践を振り返り他者と確認し合えるような場を作ることが重要である.

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