機能主義言語学入門 : 言語使用の目的と手段 (山本孝夫教授退職記念号)

書誌事項

タイトル別名
  • An Introduction to Functional Linguistics : Goal-mean models in language use (In Honour of Professor Takao YAMAMOTO)
  • キノウ シュギ ゲンゴガク ニュウモン : ゲンゴ シヨウ ノ モクテキ ト シュダン
  • キノウ シュギ ゲンゴガク ニュウモン ゲンゴ シヨウ ノ モクテキ ト シュダン ヤマモト タカオ キョウジュ タイショク キネンゴウ

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抄録

P(論文)

本稿は機能主義言語学の入門研究である。ここで言う「機能主義」とは、Saussureが築き上げたヨーロッパ構造主義言語学の伝統における「一つの研究動向」のことを意味している。彼の後継者の業績の中から、特に、言語使用の目的、その目的が果たされる場面、言語使用の場面や状況において発現する意味(即ち、機能)に関心を寄せるものを選び、それらが言語体系の構造を記述するという目的を果たすために、どのような手段(方法)を講じているのかを概観する。 言語学という特定領域の歴史において、対立しているかのようにも見える二つの研究動向(即ち、構造主義と機能主義)がどのように扱われてきたのかを見直すことは、言語学史の研究のみならず、最新の言語理論を理解するうえでも有意義なことである。 本研究が扱う業績は、「コミュニケーション理論」、「場の脈絡という概念」、そして、言語学の主たる目的を意味の研究として定め、「意味はコンテクストの中で機能するという言語観」に限られる。それらはみな、行き過ぎた客観主義への反省に基づいて、「目的-手段」というモデルを共有している。

収録刊行物

  • 嘉悦大学研究論集

    嘉悦大学研究論集 56 (1), 87-106, 2013-10-25

    小平 : 嘉悦大学研究論集編集委員会

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