A Study on Temporality and Self in 3-Year-Old Kindergarten Children :Exploring the Temporality of Young Children from Phenomenological Point of View

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  • 3歳児クラスの時間性と自己についての一考察―現象学的視点から幼児の時間性を探る―
  • 3サイジ クラス ノ ジカンセイ ト ジコ ニ ツイテ ノ イチ コウサツ : ゲンショウガクテキ シテン カラ ヨウジ ノ ジカンセイ オ サグル

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Abstract

子どもと時間を主題とするにあたって、保育や教育においては、客観的時間とは異なる、子ども自身に経験される主観的で内的な時間を問う姿勢が必要であるとされている。そのため、本研究では、人間の「生活世界」を問う姿勢を第一とする、現象学を理論的背景とし、現象学的視点から子どもの時間性を解明することを目的とする。方法として、自己や時間に対する意識が獲得される時期である、3 歳児クラスに焦点をあて、幼稚園において参与観察を行った。木村敏を中心とした現象学的な時間論を手がかりに、( 1 )いまの時間性について、( 2 )自己同一性と時間性についての2 つの観点から、事例を考察した。( 1 )については、夢中になって遊んだりすることを通して、自己といまが意識されることがないままに、充実していく経験と、自己といまを明確に意識することによってより満足を得る経験をしている年少児の姿を考察した。( 2 )については、事例で示した年少児は、自己の同一性の確からしさという点で独自のあり方をしているものの、未来性や過去性といったものがないわけではなく、いまの自己のあり方によって、両者との関係を多様な仕方で取り結んだり、そのあいだで葛藤したりしていることを明らかにした。また、この時期の子どもの時間性に他者が与える影響の大きさも示唆された。今後は、仲間の存在や保育者の役割についても焦点をあて、3 歳児の保育の時間性を多層的に解明していくことが求められる。

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