A. ザロモンの初期著作に見る社会政策提言の真意 : 1898年~1908年

書誌事項

タイトル別名
  • A.ザロモン ノ ショキ チョサク ニ ミル シャカイ セイサク テイゲン ノ シンイ : 1898ネン~1908ネン
  • What Alice Salmon Means in Her Suggestions for Social Policy in Her Early Writings

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抄録

本稿でも近年の『人文学報』掲載の拙稿に引き続き、ザロモンに過剰に張り付く「母性」言説の由来を探った。今回はフェミニズム論と社会事業・教育論とを同時に取り上げて論陣を張りたがる初期のザロモンの代表作を取り上げた。ザロモンの虚像のベールを剥ぐ鍵も、実像に迫る秘訣も、そのフェミニズム論の読み解きにある。それは「母性」言説の肯定でも、否定でもないからだ。初期著作のフェミニズム論は恣意性に満ちている。社会事業・教育論はまだましなのだが、それでもBDFと絡む論稿ではポリティクスが散見される。要するに、BDFの組織戦略が渦巻く時期に書かれた初期著作を読み解くにはコツがいる。そこで彼女の社会政策提言の実現可能性を斟酌しながら、行間に埋め込まれた真意を拾い出した。

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収録刊行物

  • 人文学報. 社会福祉学

    人文学報. 社会福祉学 (28), 21-47, 2012-03-31

    首都大学東京都市教養学部人文・社会系 東京都立大学人文学部

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