日本魚病学会大会KHVシンポジウム(その2). コイヘルペスウイルス (KHV) の環境水中での生存性およびその効果的不活化・消毒法について

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抄録

日本魚病学会の講演内容を記事として編集したもの(講師:吉水守)

・KHVは湖水,河川水,底泥中において1~3日で不活化した.さらにKHVは活性汚泥中でも1日以内で不活化した.・in vivoの試験においても,環境水中で3日間保持したKHV懸濁水中でコイは死亡しなかった。死亡魚からはウイルスが再分離・検出された.・河川水およびコイの腸内容物から分離した細菌の中に抗KHV活性を示す細菌が存在した.・KHVは50℃以上,1分間の処理で完全に不活化した.・KHVは4.0×10^3μW•sec/cm2の紫外線照射により99.9%以上不活化された.・KHVを不活化するのに要する各消毒液の有効成分濃度は, イソジンでは200mg/L,オスバンでは60mg/L,エタノールでは30%であった.・次亜塩素酸ナトリウムでは,有効塩素濃度200mg/Lの場合,15,25℃での不活化率は90%程度であったが,終濃度測定法では,有効塩素濃度0.30mg/Lで不活化した.実用的には,その10倍量(3mg/L)が推奨される.

収録刊行物

  • 鱗光

    鱗光 45 (8), 89-96, 2005-12-10

    新日本教育図書

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050001339000836736
  • NII論文ID
    120001629742
  • HANDLE
    2115/39502
  • ISSN
    09121072
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    journal article
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles

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