書誌事項
- タイトル別名
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- ダイチョウ ネンマク ナイガン ノ リンパセツ ITC isolated tumor cell ノ メンエキ ソシキガクテキ ケントウ
- Immunohistochemical Study for Isolated Tumor Cell (ITC) of Lymph Node in Intramucosal Colorectal Carcinoma
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抄録
大腸粘膜内癌にはリンパ節転移例の報告はなく, 大腸粘膜内癌にはリンパ節転移能がないと考えられてきた. しかし従来の大腸粘膜内癌リンパ節転移に関する検索は, HE染色標本のみを元に行われたものであり, 免疫組織学的に同定されるりンパ節微小転移(isolated tumor cell: ITC)の有無については検討されていない. 本研究は, リンパ節郭清を伴う外科切除が施行され, 病変の全割切片による組織学的検索が行われた大腸粘膜内癌36例を対象に, 上皮性サイトケラチンCAM5.2免疫染色によりリンパ節ITCを検索し, ITCと原発巣粘膜内癌の組織学的因子との関連を検討した. 原発巣大腸粘膜内癌は全例が分化型(高分化・中分化)腺癌で, リンパ管侵襲・静脈侵襲, 蔟出のリンパ節転移リスク因子は陰性であり, 対象とした557個のリンパ節全てにITCは認められなかった. 以上のことから, 大腸粘膜内癌では免疫組織学的に同定されるITCすら存在せず, リンパ節転移能のない癌である可能性が高いことが再確認された. 大腸粘膜内癌では, 原発巣にリンパ節転移形成過程の第一段階である蔟出形成がなく, そのことがリンパ節転移が生じない主要因として推定された.
収録刊行物
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- 新潟医学会雑誌
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新潟医学会雑誌 122 (11), 619-625, 2008-11
新潟医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050001339241162112
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- NII論文ID
- 120006747359
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- NII書誌ID
- AN00182415
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- ISSN
- 00290440
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- HANDLE
- 10191/28137
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- NDL書誌ID
- 10205586
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB
- NDL
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