血液悪性疾患に対してハンドアシスト法腹腔鏡補助下脾臓摘出術を施行した1例

書誌事項

タイトル別名
  • ショウレイ ホウコク ケツエキ アクセイ シッカン ニ タイシテ ハンドアシストホウ フククウキョウ ホジョカ ヒゾウ テキシュツジュツ オ シコウシタ 1レイ
  • Hand-Assisted Laparoscopic Splenectomy for Malignant Hematologic Diseases : Report of a Case

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抄録

症例は56歳,男性.検診時に白血球および血小板減少を指摘された.精査にて脾腫とインターロイキン2レセプター(IL-2R)の高値を認めたため,脾原発性悪性リンパ腫あるいは慢性リンパ性白血病(hairy cell leukemia)を疑われた.診断目的にハンドアシスト法腹腔鏡補助下脾臓摘出術を施行した.病理組織診断では非定型的B細胞慢性リンパ性白血病と診断された.術後合併症なく,第14病日に退院となった.脾臓摘出後より骨髄抑制は軽快し,現在再発の徴候無く経過観察中である.自験例および文献的考察から,ハンドアシスト法腹腔鏡補助下脾臓摘出術は脾臓を損傷することなく体外に摘出可能であり,血液悪性疾患に対して診断目的に脾臓摘出術を行う際には,考慮すべき術式選択の1つである.

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