東京大学北海道演習林におけるエゾマツ実生育苗の実際

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タイトル別名
  • トウキョウ ダイガク ホッカイドウ エンシュウリン ニ オケル エゾマツ ミショウ イクビョウ ノ ジッサイ
  • Nursery Practices Concerning with Propagation of Picea jezoensis from Seedlings at the Tokyo University Forest in Hokkaido

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説明

本報告は、東京大学北海道演習林樹木園苗畑において1988~2001年にエゾマツ実生育苗を試みる中で得られた育苗技術の実際を記載し、その要点と課題を抽出したものである。その内容は、1)種子の採取と貯蔵、2)播種床の準備、3)播種、4)1年生苗の育苗管理、5)2年生苗の育苗管理、6)床替え、7)4年生苗の育苗管理、8)5・6年生苗の育苗管理、9)山出し苗の掘り取り、10)パーク堆肥づくり、となっている。筆者は、エゾマツの実生育苗の成否は、播き付け床における雪腐れ病の防止にあると考えた。そして、雪腐れ病の発生誘因が土袴と雪圧による苗の倒伏であることを見いだし、土袴の発生に対して火山礫の散布が、苗の倒伏に対して雪圧緩和用の雪囲い設置が効果的であることを実証した。これらの資料は、エゾマツ実生育苗の実用的指針となるばかりでなく、北海道におけるエゾマツ人工造林の推進普及に貢献できると考えられる。

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