書誌事項
- タイトル別名
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- キンシン コウハイ ガ ニホン ウズラ ノ タイジュウ セイ セイジュクニチレ
- The Effects of Inbreeding on Body Weight, Age at Sexual Maturity and Egg Weight in Japanese Quail
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説明
本研究は,近親交配の継続によって発現する近交退化現象を明らかにする目的で,日本ウズラを用い,きょうだい交配によって近交世代を進めた場合の体重,性成熟日齢,卵重について近交群と無作為交配群とで比較検討した. なお,本研究に用いた日本ウズラは,岡山大学農学部家畜育種学教室で無作為交配によって維持してきた集団を基礎として得られた近交群と無作為交配群である. 体重は艀化時,艀北後2,4,6,10週齢時に,卵重は13週齢時に測定した. 得られた結果は以下の通りである. 1.近交に伴う系統数と家系数の推移について検討した結果,近交群では,1世代目16系統36家系で出発したが,4世代目では3系統14家系となり,近交に伴い系統数と家系数が急激に低下した. これに対して,近交群では,毎世代40家系を維持した. 2.近交群と無作為交配群における体重,性成熟日齢,卵重について比較検討した結果,近交群では,無作為交配群に比較していずれの形質も劣る傾向が認められた. 特に,雄と雌の4週齢と6週齢時体重は,いずれの世代においても両群間に有意な差が認められた. 3.体重,性成熟日齢,卵重の退化現象について回帰の面から検討した結果,いずれの形質も退化の傾向がみられた. 近交係数10%増加あたりの回帰係数に有意差が認められたのは雌の6週齢時体重であった. 近交係数10%増加するごとに,雌の6週齢時体重は3.27g減少することが示された. 性成熟日齢は,雄では0.67日,雌では0.96日遅延し,卵重は0.21g減少することが示された. 4.以上の結果から,近交に伴う体重,性成熟日齢,卵重の退化は,ヘテロ接合体の減少に伴うホモ接合体の増加に起因したものと考えられた。
収録刊行物
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- 岡山大学農学部学術報告
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岡山大学農学部学術報告 61 (1), 25-32, 1983
岡山大学農学部
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050002212485085056
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- NII論文ID
- 110000130200
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- NII書誌ID
- AN00033029
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- ISSN
- 04740254
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- NDL書誌ID
- 2579562
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB
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