女性臨床心理士のキャリア選択:結婚・出産・育児に着目して
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説明
本研究では,女性臨床心理士が結婚・出産・育児を経験する中で,自分自身の生き方や仕事,働き方といったキャリア選択をどのように考えているのか明らかにすることを目的に,インタビュー調査を行った。具体的には育児中の女性臨床心理士3 名に対するインタビュー調査から,事例的にキャリア選択のあり方を提示した。協力者たちはそれぞれの時期で様々な選択を行っており,葛藤を感じるタイミングも異なっていたが,色々なバランスの中でベストと思える選択を意識的に行おうとしていたこと,葛藤はありながらも自分自身の選択を「よかったもの」と意味づけられるように努力していることが見出された。この背景には,協力者たちが,現在や近い将来といった近景のキャリアと,長い人生における生き方や仕事の仕方といった遠景のキャリアの両方を視野に入れていることが意味を持つと考えられた。また,このような考え方は臨床心理士の専門性の発達にも寄与していると考えられた。
収録刊行物
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- 奈良女子大学心理臨床研究
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奈良女子大学心理臨床研究 7 39-46, 2020-03-31
奈良女子大学臨床心理相談センター
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050002213033987584
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- NII論文ID
- 120006812677
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- NII書誌ID
- AA12714928
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- HANDLE
- 10935/5386
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB
- CiNii Articles