IDPN施行症例に於けるアミノ酸分析(41種類) : 血漿アミノ酸濃度の変化とアミノ酸漏出量の検討
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説明
維持透析患者の「異化充進」の一要因として、透析によるアミノ酸の喪失が挙げられるが、これに対しIDPNによるアミノ酸製剤投与は抑制的に働くものとされている。今回、透析治療に於けるアミノ酸除去動態を把握するため、当院に於けるIDPN施行群及び非施行群に対して治療前後の血漿中、及び透析廃液中のアミノ酸分析を行った。施行群では治療前に比べ治療後の血漿必須アミノ酸、分岐鎖アミノ酸分画濃度が上昇していたが、非施行群では逆に低下していた。また、両群に於ける透析廃液中総アミノ酸量に有意差は無かった。よって治療中投与されたアミノ酸の多くは透析で除去されず、血漿総アミノ酸の維持、特に必須アミノ酸の充足に確実に寄与しているものと思われた。IDPNによるアミノ酸製剤投与は、低栄養傾向の患者に対して有効的に働くものと思われる。そしてそれによる栄養状態の改善は患者のQOL向上に寄与するものと期待される。
収録刊行物
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- 札幌社会保険総合病院医誌 = Journal of Sapporo Social Insurance General Hospital (JSSIGH)
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札幌社会保険総合病院医誌 = Journal of Sapporo Social Insurance General Hospital (JSSIGH) 19 (1), 36-40, 2010-08-31
札幌社会保険総合病院
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050002213397208448
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- NII論文ID
- 120006794772
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- ISSN
- 13426656
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- IRDB
- CiNii Articles