水田転作畑での子実用トウモロコシ生産技術の確立

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  • Establishment of the cultivation technology of maize (Zea mays L.) in rice field as part of crop change

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抄録

福井県内の水田転作畑において、子実用トウモロコシの栽培試験を行い、本県の気候と風土に適した品種や栽培技術に係る知見を得ることを目的として、福井県奨励品種3種について栽培実証試験を行った。施肥方法として湿害対策効果があると報告されている肥効調節型肥料を利用した「一発肥料区」と、一般的な化成肥料による基肥、追肥を行う「分施区」の2区を設けて、それぞれの品種について収量を比較した。その結果、本試験においては湿害は認められなかった。施肥方法の違いによる比較では、分施区よりも一発肥料区の収量が高くなる傾向が見られた。加えて、肥効調節型肥料は作業の省力化を図ることもできるため利用効果は大きいと考えられた。また、収量調査の結果、供試品種の中ではゴールドデントKD671が高い傾向にあったが、アワノメイガによる食害や倒伏が収量に大きく影響しており、適正品種の選定には至らなかった。今後の課題として、虫害に対する防除体系を確立する必要がある。

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