宍道湖におけるシラウオの水深別産卵,発生,ふ化,仔稚魚および成魚の分布

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タイトル別名
  • Spawning, embryonic development, hatching, and vertical distribution of larvae, juveniles and adults of icefish Salangichthys microdon in Lake Shinji
  • シンジコ ニ オケル シラウオ ノ スイシン ベツ サンラン,ハッセイ,フカ,シチギョ オヨビ セイギョ ノ ブンプ

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抄録

宍道湖におけるシラウオの産卵,発生,ふ化,仔稚魚および成魚の分布状況を調査した。産卵盛期は3月,4月で,産卵基盤が砂粒の秋鹿,来待沖で産卵数が多かった。産出間もない卵は1月に来待で,2月には湖内全域で出現した。3月にはふ化が近い卵が出現し,5月には卵が採集されない地点が増加した。ふ化が近い卵は浅場より水深2~3mの深場に多かった。水槽飼育試験によると,砂礫に埋もれた受精卵は死滅する可能性が大きいと推察され,産卵場となっている砂質のシジミ操業水域(水深2~4m)における保護対策の実施が望ましいと考えられた。仔稚魚は7月頃まで浅場が主な生息場となっており,湖心部では8月以前の採捕はみられなかった。9月以降のシラウオは成長に伴い湖深部を含む沖合へ移動・分散すると考えられた。

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