松果体と免疫機序と癌との関連についての研究 ─ 歴史的展望 2. アミン内分泌細胞、神経免疫調整と細胞内機序

書誌事項

タイトル別名
  • ショウカタイ ト メンエキ キジョ ト ガン ト ノ カンレン ニ ツイテ ノ ケンキュウ : レキシテキ テンボウ(2)アミン ナイブンピ サイボウ 、 シンケイ メンエキ チョウセイ ト サイボウ ナイ キジョ
  • A study of the relationship between the pineal, immune mechanisms and cancer - a historical survey 2. Amine-secreting endocrine cells, neuroimmunomodulation and intracellular mechanisms

この論文をさがす

抄録

本総説は発癌の機序とGタンパク質共役受容体と松果体‐ 副腎髄質関連に関する一般的説明から始めた。アミンホルモンの説明後、メラトニンとアドレナリンの合成・代謝酵素とBH4やミトコンドリアとの関係について、さらにペプチドホルモンに関する簡単な歴史および内因性オピオイドとその作用(瞳孔対光反射を含む)について説明した。自験例として松果体・副腎髄質と侵害刺激との関係 ―内因性オピオイドの存在と実験的変化―について述べた。次にメラトニンのcGMPとcAMPを介する作用機序の解明経緯、そして免疫細胞との関係についても簡潔に言及後、本総説の1 つの焦点であるBH 4について詳述した。生体アミン合成酵素反応における補因子としてのBH4の役割に関しては、Kaufmanらによる1950 年代からの長い基礎研究があった。1970 年代後半のQuayらによる視床下部、松果体、副腎髄質に関する一連の研究とも連動し、1980年にはFukushimaらがそれらの部位におけるBH4の高濃度を、1979年にはZieglerらが癌被験者全員で血中BH4の高レベルを報告した。またZieglerの1990年の総説については、造血組織や免疫反応におけるBH4の重要性の解明過程を詳述した。1990- 1年のBH4とNO生成との関係の発見、そしてナチュラルキラー細胞とその日内リズムおよびメラトニンやアドレナリンによる影響にも簡潔に言及した。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ