和歌山地域COPDネットワーク(和CON)によるCOPD増悪頻度の抑制効果

書誌事項

タイトル別名
  • The efficacy of the “Wakayama COPD Network (Wa-CON)” system in reducing the frequency of COPD exacerbations

この論文をさがす

説明

和歌山地域COPDネットワーク(和CON)は当センター呼吸器内科とかかりつけ医でガイドラインに沿った共通の治療方針でCOPD患者のケアを行う病診連携システムである.和CONによるCOPD増悪の抑制効果を検証するため後ろ向きに検討した.対象は和CON登録後1年以上経過を追えた45例.増悪は全身性副腎皮質ステロイド薬又は抗菌薬の投与を必要とするCOPD症状の悪化と定義し,和CON登録前後1年間の増悪回数を比較した.対象患者の登録時年齢中央値73歳,男女比40:5,喫煙者14名,LINQスコア(COPD患者の情報必要度の尺度でスコア幅0~25,高値ほど情報不足であることを示す)中央値9であった.登録前後の平均増悪回数は0.67から0.24に減少し(p=0.001),LINQスコアは9から4と改善した(p<0.001).和CONによる増悪抑制は薬物療法の適正化に加え,患者教育の効果も考えられた.またかかりつけ医による軽症増悪の治療も救急受診や入院の減少に寄与した可能性がある.和CONはCOPD増悪頻度抑制に有効であった.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ