台湾の「南向政策」・「新南向政策」における日台企業

書誌事項

タイトル別名
  • The Cooperation Between Japanese and Taiwanese Businesses ―Under Taiwan’s Southbound Policy & New Southbound Policy
  • タイワン ノ 「 ミナミムキ セイサク 」 ・ 「 シン ミナミムキ セイサク 」 ニ オケル ニッタイ キギョウ

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抄録

台湾政府は,東南アジアとの経済関係を深めるために1993年に「南向政策」を打ち出した。2016年より「新南向政策」を推進し,政府プロジェクトとして産業提携やマーケティング活動などを行っている。一方,近年,日本は「自由で開かれたインド太平洋」を外交方針に,ASEAN 地域との連結性の向上を目指している。それゆえ積極的に中小企業の海外投資を強化し,アジア太平洋地域の経済発展を推進しようとしており,対ASEAN諸国への直接投資も増加している。 日台産業協力の歴史は長く,貿易・経済における両国の役割は明確で重要なパートナーであり,産業構造に補完関係がみられる。日本の高い技術力を活用した先端的製品とブランド力に,台湾のコストの優位性と技術応用力を統合し,市場のニーズに応じて,附加価値の高い製品を作り出してきた。今後はASEAN 諸国や南アジア,オーストラリア,ニュージーランド等の市場への一層の参入を目指す。様々な分野におけるグローバルサプライチェーンが整備され,競争力がさらに高まることで,新商品や市場の共同開発等,多種多様な日台連携のビジネスチャンスが期待されている。

収録刊行物

  • 拓殖大学台湾研究

    拓殖大学台湾研究 4 77-108, 2020-03-25

    拓殖大学海外事情研究所附属台湾研究センター

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