EBPMの二つの側面 --米英の比較を通じた日本への示唆--

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  • 杉谷, 和哉
    京都大学大学院人間・環境学研究科相関環境学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Two Aspects of EBPM --Implications for Japan through a Comparison of the US and UK--
  • EBPM ノ フタツ ノ ソクメン : ベイエイ ノ ヒカク オ ツウジタ ニホン エ ノ シサ

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抄録

本論文は, EBPM の二つの側面に関して, 米国と英国の歴史を踏まえて考察し, 日本に対する示唆を明らかにしたものである. EBPM は, RCT の活用による厳密な政策の効果の特定という側面と, NPM 理論を背景とした行政改革の側面が混在して推進されてきた. この傾向は, 行政改革が推進される最中でEBPM の推進を始めた英国において顕著であるが, 日本のEBPM もこれら二つの側面が十分に区別されないまま推進されている. また, 米英両国では, 政策に活用のための「知識創出」に資する制度改革も推進されている. 今後は, 研究体制の強化も含めた「知識」と政治の関係を考慮した上でEBPM を論じる必要があると言える. 結論部分ではこの点が, EBPM 推進にあたって更なる課題を惹起することが示された.

収録刊行物

  • 人間・環境学

    人間・環境学 29 121-134, 2020-12-20

    京都大学大学院人間・環境学研究科

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