皮性二条オオムギの多型判別用Temperature-switch PCRマーカーの作製事例と最適プライマー濃度比およびプライマー設計基準の検討

書誌事項

タイトル別名
  • Cases for co-dominant DNA marker development between two Japanese two-rowed hulled barleys using Newly designed temperature-switch PCR primers, and consideration of optimized primer concentration for improvement of success rate
  • ヒセイ ニジョウ オオムギ ノ タケイ ハンベツヨウ Temperature-switch PCR マーカー ノ サクセイ ジレイ ト サイテキ プライマー ノウドヒ オヨビ プライマー セッケイ キジュン ノ ケントウ

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抄録

Temperature-switch PCR(TSP)マーカーは,標的の一塩基多型(SNP)を含む領域を増幅するlocus-specific(ls)プライマーセットと標的SNPに対応する3'末端配列を有するallele-specific(as)プライマーにより,1回のPCRで迅速かつ簡便にSNPを判別できる共優性マーカーである。しかし,TSP用プライマーを作製した際に多型マーカーが得られる効率や,その効率向上に寄与するプライマー設計条件および反応液組成についての報告例は限られている。そこで,二条オオムギを供試材料とし,77箇所のSNPを標的とした77式のプライマーセットを作製してTSPに供した。その結果,既報の反応液組成,反応温度で共優性マーカー化できたのは32.5%(25/77)のSNPであった。さらに,反応液中のasプライマーの終濃度を調整することで,共優性マーカー成功率は41.6%(32/77)まで向上した。また,プライマーのTm値や塩基数などの特性値とSNP判別効率との関係について検討し,lsプライマーのTm値とasプライマーのTm値との差は6~8℃が適正であると推察された。以上の知見は,新規にTSPマーカーを作製する際,共優性マーカー開発効率の向上に活用できる。

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