分娩介助技術習得に向けた遠隔授業に備えた取り組み -ポストコロナを見据えた視聴覚教材の作成-

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  • Initiatives of distance learning for Delivery Care Skills - Creation of audiovisual materials for the post COVID-19 -

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抄録

本学は,学士課程(選択)で助産師を養成している.学士課程の過密でタイトなスケジュールは,分娩介助技術に充分な時間を費やすことが難しく,学生の不安が大きいまま助産学実習に臨むという現状がある.そのため,効率的かつ効果的な教育方法として視聴覚教材に着目した.今年度の分娩介助技術の演習は,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で遠隔授業となり,市販のDVD を使用した.しかし,市販のDVD は初学者である学生のレディネスに合ったものではなかった.よって,学生をよく知る教員により,学生の視点に立って考えた分娩介助技術の動画を作成したので報告する.動画の作成方法は,教員が分娩の直接介助者となり,教科書の手順に則って分娩介助の一連の動作を実施し,その動作を撮影した.学生が難しいと感じる会陰保護の技術では,細かな手指の動きに焦点を当てた静止画や動画を撮影し,学生の理解が進むように,動画編集アプリを用いて編集した.時間と場所を選ばず何度も視聴できる動画は,自己学習のツールとなり,助産学実習に向けての不安の軽減につながると考える.また,遠隔授業を余儀なくされる社会情勢の変化にも対応できると考える.今後は,動画を実際に使用し,評価することで,内容の充実を図ることや活用方法を検討していきたい.

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