心理臨床家のプロフェッションの生成と継承Ⅳ—活力と信じることをめぐって—

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タイトル別名
  • Generativity of professional identity in a clinical psychologist IV : Considerations on vitality and trust
  • シンリ リンショウカ ノ プロフェッション ノ セイセイ ト ケイショウ(4)カツリョク ト シンジル コト オ メグッテ
  • 心理臨床家のプロフェッションの生成と継承(4)活力と信じることをめぐって

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抄録

本研究は、心理臨床家のProfessionの生成と、次世代への継承のプロセスについて明らかにすることを目的として行われた。中年期の臨床家に、若手の臨床家が調査者として面接調査を行い、その語りをもとに考察を行った。心理臨床家のProfession生成過程では、様々な他者との関係性の中で、精神内界への関心が芽生え、その関心をもとに職業としての治療者を選択する主体的な決断が行われる。さらに、専門性を深めていく過程では、自らの体験を常に吟味し続ける態度が重要な意味を持つ。時に過酷なその内的作業を支えるものとして、臨床家の心理的な活力と、広い意味での他者に対する信頼が重要であることが示唆された。また、次世代への継承では、先行世代自らが臨床家として高い専門性を保ち、研鑽を積む努力を怠らない姿が、技能の伝達といった枠を超え、次世代の仕事に臨む覚悟をさせるものと考えられる。

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