箱庭作成過程および説明過程に関する質的研究の試み

書誌事項

タイトル別名
  • ハコニワ セイサク カテイ オヨビ セツメイ カテイ ニ カンスル シツテキ ケンキュウ ノ ココロミ
  • Qualitative research on Sand Tray Work and its Explanation Process

この論文をさがす

抄録

箱庭制作過程および説明過程に関する調査的研究を行った。探索的研究として,箱庭制作面接1回分のデータを用いて,制作過程,説明過程,内省報告に関する詳細なデータをM-GTAで質的に検討した。1.M-GTAを用いて,質的なデータから概念を抽出し,カテゴリー化した。各過程の詳細なデータから箱庭療法の特性や治療的に重要な要因を抽出することができた。また,各過程およびその関係の概要を把握することができた。2.調査データに基づき,制作過程や説明過程の言動に関する主観的体験を明示化し,箱庭療法の特性や治療的要因を探索した。1)意識の多様性という意識の特性と,制作者-セラピスト間のコミュニケーションの意義に関して検討した。2)枠内のイメージと枠外のイメージに関して,内界(イメージ)と外界(現物)との関係性,図と背景,「おさめる」ことの諸観点から検討した。これらの検討を通して,本研究方法により治療的要因の探求が可能であることを確認することができた。さらに,3.各過程の概念やデータが,箱庭制作面接の主観的体験や治療的要因を検討・説明する根拠として使用可能であることを確認できた。

箱庭制作面接

主観的体験

治療的要因

調査的研究

M-GTA

identifier:DK003900002961

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ