中世末期口語における「べし」の後身 : 『天草版平家物語』の訳語による

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タイトル別名
  • チュウセイ マッキ コウゴ ニ オケル ベシ ノ コウシン アマクサバン ヘイケモノガタリ ノ ヤクゴ ニ ヨル

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抄録

助動詞「べし」は、中世になると文語化して、口語の世界では次第に衰退する。中世末期にはその時期の口語約『天草版平家物物語』がある。その原文と見込める「べし」の用例と対照させて、「べし」の訳語を調査すると、かつての「べし」に代替されている助動詞には、「うず」「う」「さうな」の三語が認められる。その分布をもとに、その時期における「べし」の代表的な代替語は「うず」であったと判定するとともに、中世末期におけるその三語の「べし」との対応関係を中心に、その時期の広義の推量体系の一端を照らし、その通詩的な変化にいささかの見通しをつけることをめざした。

「べし」

「うず」

「さうな」

推定

助動詞

identifier:BO008400003704

収録刊行物

  • 文学部論集

    文学部論集 84 55-68, 2000-03-01

    佛教大学文学部

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