年齢を表す名詞語彙の変遷

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  • ネンレイ オ アラワス メイシ ゴイ ノ ヘンセン

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抄録

年齢を表す名詞には古来「とし」と「よはひ」がある。両語の複合語「としよばひ」からは「としうばひ」「としばひ」「としばへ」なども生じた。年齢の捉え方に、共起する語の違いを含めて、定数年齢・概数年齢・年齢階層・特定年齢階層を区別して、年齢を表す名詞の通時態を一望すれば、古代語の「とし」はまず定数年齢・概数年齢の表示に優れたが、年齢階層の表示に長じた「よはひ」の力を吸収しつつ、年齢を表す名調の代表格に成長する様子がうかがえる。室町期ごろから、「とし」は複合語の前項としても特に造語力を発揮し、従来漢語にしかなった、一語で特定年齢階層を表す和語の語構成にも寄与している。

「とし」

「よはひ」

「としばひ」

「としごろ」

「年配」

identifier:BO008700003765

収録刊行物

  • 文学部論集

    文学部論集 87 29-42, 2003-03-01

    佛教大学文学部

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