ソヴィエト期における毛沢東の抗日論に関する一考察

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  • ソヴィエトキ ニ オケル モウタクトウ ノ コウニチロン ニ カンスル イチ コウサツ
  • The conception of Mao Zsu-tung's resistance against Japan in the period of Soviets

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ソヴィエト期における毛沢東の抗日意識を示す資料は少ない。そのため、従来は抗日というものも、いわゆる抗日期において、考察されてきた。しかし、抗日を意識することになったのは、毛沢東も、蒋介石も、満洲事変をきっかけにして、である。蒋介石の場合、当時一方で紅軍への囲剿戦を行っており、抗日は「安内攘外」として主張された。毛沢東の場合は「安内攘外」と言うことはなく、「瓜分」という言い方であったが、両者はほとんど同じものであった。それでは、蒋介石と毛沢東は同じ主張をしていたのか、といえば、決してそうではない。蒋介石は、「安内」の一方で、日本との妥協、あるいは外交により、極力「攘外」を避けようとしたのである。毛沢東はそれと同じようにみえながら、「安内」即ち国民党との反囲剿戦と、「攘外」即ち抗日とを不可分のものと見たところに、当時の毛沢東の「抗日」意識を垣間見ることができる。

蒋介石

安内攘外

瓜分

満洲事変

対日戦争宣言

identifier:DB004300007850

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