イソフラボン資化性菌由来の虫歯菌(Streptococcus mutans)生育阻害物
Bibliographic Information
- Other Title
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- Isolation of substance inhibiting growth of Streptococcus mutans from microorganism using isoflavone as sole carbon source
Description
type:原著論文
口腔細菌学という研究分野の中で,口腔の病原細菌が原因とされる二大疾患として,う蝕と歯周病が問題視されている.また,細菌そのもの以外に歯周病菌の巣で生産された菌体成分,毒素,酵素などが生体に害を及ぼすとして,口腔内の細菌の中でも特に歯周病原細菌と全身疾患(動脈硬化,脳梗塞,虚血性心疾患,糖尿病,アルツハイマー病,骨粗鬆症など)とのかかわりが注目されている.口腔内のバイオフィルム(菌膜)はデンタルプラーク(歯垢)と呼ばれ,消毒剤が深部まで届きにくい,内部にいくほど嫌気度が高いといった特徴があり,病原細菌の温床となっている.本研究では口腔の病原細菌の中でも,虫歯菌であるS. mutans の生育を阻害する物質を微生物由来の脂質成分を対象にスクリーニングした結果,Bacillus subtilis ないしはB. methylrotropicus に帰属されると推定されたイソフラボン資化性微生物由来の脂質抽出物中にS. mutans の生育を強力に阻害する抗菌性を有する物質が見出され,当該物質はGC/MS 分析よりパルミチン酸やステアリン酸を含有する脂質であることが示唆された.
Journal
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- 生物機能開発研究所紀要
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生物機能開発研究所紀要 21 88-95, 2021-03
中部大学生物機能開発研究所
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1050006662392276480
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- NII Article ID
- 120007036381
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- ISSN
- 18807941
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- Text Lang
- ja
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- Article Type
- departmental bulletin paper
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- Data Source
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- IRDB
- CiNii Articles