コントロールされた多義の誤謬 : ヴィヴェイロス・デ・カストロにおける人類学的翻訳

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  • コントロール サレタ タギ ノ ゴビュウ : ヴィヴェイロス ・ デ ・ カストロ ニ オケル ジンルイガクテキ ホンヤク

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抄録

本稿では、エドゥアルド・ヴィヴェイロス・デ・カストロが提示した「コントロールされた多義の誤謬(Controlled Equivocation)」という概念とこの概念を通じて彼が構想する人類学的翻訳のあり方について検討する。「多義の誤謬」は、論理学において、同じ言葉や表現によって異なる対象を指すことで生じる誤謬とされてきた。ヴィヴェイロス・デ・カストロは、「多義の誤謬」がアメリンディアンのパースペクティブ主義にとっても異種間の関係性において不可避的に生じる契機であり、それは論理学的な除去すべきエラーではなく異なる種との差異を見失わないようにコントロールされるものだと論じたうえで、そのような「コントロールされた多義の誤謬」でもありうるものとして人類学的翻訳を捉え直す。彼が分析する種々の事例に加えて、浜本満の「文化相対主義の対価」における議論を対比的に検討し、この概念の内実とその可能性を明らかにする。

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