これからの時代に音楽を「売る」こと

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  • コレカラ ノ ジダイ ニ オンガク オ ウル コト

抄録

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千葉大学大学院人文社会科学研究科研究プロジェクト報告書 第280集 『新しい働き方とコミュニケーション』尾形 隆彰 編

"The New type of Work and Communication", Chiba University Graduate School of Humanities and Social Sciences Research Project Reports No.280

ロックバンド「ミドリ」で人気を博し、バンド解散後の現在はソロ活動をしている後藤まりこが次の発言を自身のTwitterアカウントに書き込んだのは2013年9月であった。最近のロックバンドは保守的すぎる。自分のCDを売りたいのなら、それなりにがんばろうよ。もうCDは勝手に売れる時代じゃあないよ。アイドルを見習おうよ。アイドルちゃんめちゃくちゃ攻めてるよ。とあるバンドのスタッフのアカウントがTwitterに書き込んだバンドのイベント参加告知の文面に反応したのを皮切りに、いくつかのツイートで自身の考えを表したのだ。後藤の言の通り、CDの売り上げ高は最盛期と比べて大きく低下し、代わっての台頭が 期待されている音楽配信にもCDに取って代わるほどの伸びはないのが現状である。それでは、「もうCDは勝手に売れる時代」ではなく、「どうすればCDが売れるのかを自らが考えなければならない」時代だとして、ミュージシャンは何を考えどのように活動していけばよいのだろうか。本論ではこの点について事例を取り上げて考察し、課題や着目すべき点を挙げることで今後の日本社会における音楽と「人の流れ」「お金の流れ」の関係性について考えていく一つの手がかりとしたい。なお、本論では創作活動や演奏を自ら行う当事者については「ミュージシャン」を、それ以外の楽器演奏を行わない当事者には「アーティスト」の呼称を用いるものとする。

source:新しい働き方とコミュニケーション(2013年度)

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