書誌事項
- タイトル別名
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- 書評論文 テレサ・A・ギャノン、トニー・ワード、アンソニー・R・ビーチ、ドーン・フィッシャー編『攻撃的な犯罪をした人の認知 : 理論、研究、実務』(2007年)
- ショヒョウ ロンブン テレサ ・ A ・ ギャノン 、 トニー ・ ワード 、 アンソニー ・ R ・ ビーチ 、 ドーン ・ フィッシャーヘン 『 コウゲキテキ ナ ハンザイ オ シタ ヒト ノ ニンチ : リロン 、 ケンキュウ 、 ジツム 』(2007ネン)
- 【ショヒョウ ロンブン】 テレサ ・ A ・ ギャノン、 トニー ・ ワード、アンソニー ・ R ・ ビーチ、 ドーン ・ フィッシャー ヘン 『コウゲキテキナ ハンザイ オ シタ ヒト ノ ニンチ -リロン、 ケンキュウ、 ジツム-』 (2007ネン)
- 【BOOK REVIEW】 Book Review of “Aggressive Offenders' Cognition: Theory, Research, and Practice" Edited by Gannon, T. A., Ward, T., Beech, A. R., & Fisher, D.
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抄録
type:text
攻撃的な犯罪、特に性犯罪をした人の認知に関する論文集である本書は、主に次の5 点を論じている。すなわち、1 )認知の歪みの概念が不明確であり、多義的であること、2 )認知の歪みの背景にある構造や情報処理過程に着目し、これを統合的に理解すべきこと、3 )効果的な処遇のためには、認知の歪みの機能を踏まえて、焦点を当てるべき認知を選択することが適切であること、4 )質問紙調査という測定法には様々な限界があること、5)強姦犯には他の性犯罪者と異なる特質があること、である。上記の5点を踏まえ、本稿では、1 )日本の保護観察処遇、特に性犯罪者処遇においても、認知の歪みの定義の明確化、保護観察対象者の認知の構造や機能の探求が必要であること、2 )質問紙調査の限界を踏まえて、保護観察対象者の回答結果を評価する必要があること、3 )強姦犯については、暴力犯罪者との類似性を考慮することが重要であること、を指摘した。本書は、犯罪者の認知に関する理論研究や犯罪者処遇のあり方の議論について示唆に富む論文集と位置づけられる。
収録刊行物
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- 千葉大学人文社会科学研究
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千葉大学人文社会科学研究 27 214-221, 2013-09-30
千葉大学大学院人文社会科学研究科
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050007072215524096
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- NII論文ID
- 120007054894
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- NII書誌ID
- AA12170670
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- ISSN
- 18834744
- 13428403
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- NDL書誌ID
- 024932977
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB
- NDL
- CiNii Articles