日中同形語「勉強」「無理」「上等」「必死」の分析と日本語教育への応用について

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  • A Study of Japanese and Chinese Homographs and Japanese Language Educational Applications

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抄録

本稿では、日中同形語である「勉強」「無理」「上等」「必死」の⚔語を取り上げ、それらが日本語と中国語において、意味・品詞の側面でどのような差異があるのかを観察し、その違いがどのように派生していったのかについて分析を行った。また、上記4語はいずれも意味・品詞の点で日中間でその重複のあり方が異なるが、それらが中国人日本語学習者にとってどのような影響を及ぼすのかについて考察した。結果として、意味・品詞の点で最も重複が大きい「上等」が、他の3語に比べて誤用が多く産出されること、初級前半で取り上げられて意味の面で大きく異なり、品詞の面でも差異がみられる「勉強」が誤用の産出につながらないことがわかった。また4語を通して作文する上で母語干渉が生じるため、意味だけでなく品詞までも着目する必要がある。さらに日本語における当該語彙の成立条件を詳細に観察したうえ指導する必要があることを指摘する。

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