貧困当事者を包摂する参加型貧困調査実施上の課題

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タイトル別名
  • The challenges in conducting participatory approaches to poverty inquiry that include poor people

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抄録

本研究の目的は,方法論の視点から貧困当事者を包摂する参加型貧困調査実施上の課題を検討することである.具体的には,これまで行われてきた代表的な調査実例を紹介し,その課題を「参加者の募集」「調査の進行」「調査結果のアウトプット」に分けて,調査実例ではどのように対応したのかを論じた.結果は,参加者を募集する段階で,貧困当事者が制約を受けずに各種の支援やサポート,整った参加の環境,詳細な情報伝達が不可欠であること.調査進行の段階で,貧困当事者が調査の議題設定や展開を可能にすること,そのうち,貧困当事者間や他の専門家などとの権力格差からの影響を避けるべきであること.調査結果をアウトプットする段階で,より正確な結果を発信できるように貧困当事者の確認やコメントが必要であること.以上から,調査実施上「貧困当事者が調査参加にあたって制約がなく,調査過程に関与ができるようにすること」が重要であると分かった.

収録刊行物

  • 北海道社会福祉研究

    北海道社会福祉研究 41 24-34, 2021-03-31

    日本社会福祉学会北海道地域ブロック / 北海道社会福祉学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050008156623723904
  • NII論文ID
    120007151335
  • NII書誌ID
    AN0002889X
  • ISSN
    24240028
    13424378
  • HANDLE
    2115/82816
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    journal article
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles

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