ロボットの保護・利用に関する法・倫理・政策 ―動物愛護管理法との比較検討から―

書誌事項

タイトル別名
  • Laws, Ethics and Policies for the Protection and Use of Robots ―From a Comparative Study with the Act on Welfare and Management of Animals―
  • ロボット ノ ホゴ ・ リヨウ ニ カンスル ホウ ・ リンリ ・ セイサク : ドウブツ アイゴ カンリホウ ト ノ ヒカク ケントウ カラ

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説明

対話型ロボットの実装が図られつつある中で,技術が社会的に受容されうるか社会規範の問題が生じている。本稿は,対話型ロボットの社会実装にあたり,どのような法的問題が発生し,どのような対応が必要なのか,法の主体が人間であることから,その主体をめぐって問題となる動物についての法的な議論を頼りに,環境法政策の動物保護の観点から対話型ロボットの法的問題とその対応を比較・検討したものである。 動物の社会的な受容にあたって,①実態的要因,②法制度的要因,③判例的要因,④有用性要因という4つの観点から分析を行うと,法制度ごとに動物のカテゴリーを設け,その地位・属性に応じた対応を明確にすることで,保護対象とその取り扱いの一般への認識が高まり,動物を社会の一員として社会的に受容していると整理できる。そこで,対話型ロボットの場合,研究開発段階,実験段階(データ収集段階),実装段階で取り扱いが異なることから,それぞれに即した法的な取り扱いをする必要がある。そして,ロボットのライフサイクルそれぞれの段階で生じうる法的問題に対応する必要もある。こうしたロボットの特性をふまえた取り扱いをすることで,動物における法政策と同様に,社会的な受容を容易にするような法政策を提案すべきである。

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