多層化ブロックチェーンを用いた時空間データ滞留システム監査機構に関する研究

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  • An Audit Mechanism for Spatio-Temporal Data Retention System Using Based on Multi-tier Blockchain

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抄録

IoT技術の発展に伴い,多くのIoTデバイスや新たなアプリケーションが出現し,大量のデータが生成されることが予想される.それらのデータには,特定の時間・場所でのみ必要とされる時空間データ(STD)が含まれる.先行研究では,時空間データを特定の期間・範囲に滞留し続ける新たなネットワークの構築を目指し,車両を用いた時空間データ滞留システム(STD-RS)を提案してきた.しかし,STD-RSを実空間で動作させた際,位置情報の誤差や受信電波強度,ソフトウェアプログラムのバグなどによる誤動作が原因で,対象とする範囲外にSTDが送信される可能性がある.STD-RSを利用するサービス提供者としては,提供範囲の信頼性確保は重要な点といえる.そこで本研究では,下位層では実空間から生成されるSTDの管理を行う一方で,上位層ではSTD-RSが誤動作していないか監査する仕組みとして,多層化ブロックチェーンを新たに提案する.STD-RSのリアルタイム監査を実現するには,ブロック探索時間の短縮化が重要となるため,総ブロック数に依存しない効率的なブロック探索手法を考案し,シミュレーション評価実験を通じて有効性を明らかにした.

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