新人看護師の入職時から入職後2年までのSense of Coherence、看護専門職における自律性、気分とそれらの関連の推移、プログラム実施(介入)群と対照群の比較 新人看護師の離職防止を意図した「首尾一貫感覚向上プログラム」の試みにおける第2弾、縦断的自記式質問紙調査の結果より

書誌事項

タイトル別名
  • シンジン カンゴシ ノ ニュウショクジ カラ ニュウショク ゴ 2ネン マデ ノ Sense of Coherence,カンゴ センモンショク ニ オケル ジリツセイ,キブン ト ソレラ ノ カンレン ノ スイイ,プログラム ジッシ(カイニュウ)グン ト タイショウグン ノ ヒカク : シンジン カンゴシ ノ リショク ボウシ オ イト シタ 「 シュビ イッカン カンカク コウジョウ プログラム 」 ノ ココロミ ニ オケル ダイ2ダン,ジュウダンテキ ジキシキ シツモンシ チョウサ ノ ケッカ ヨリ

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説明

毎年20名以上の新人看護師を迎える23病院の新人看護師を対象に、入職時から入職後2年までのSense of Coherence、看護専門職における自律性、気分の経時的変化を明らかにするための縦断的質問紙調査を実施した。また対象病院の一部に、新人看護師の離職防止を意図した「SOC向上プログラム」を試み、介入群と対照群間の比較を行った。さらに介入群に対しては、プログラムの感想を尋ね、さらにそのうちの1病院の新人看護師に対して、プログラムの評価を得るためのフォーカスグループインタビュー調査を実施した。結果、新人看護師全体の入職時のSOC平均得点は52.2点、入職後4ヵ月は51.3点、8ヵ月51.0点、12ヵ月50.8点、18ヵ月51.4点、24ヵ月51.2点であり、その差は有意であった。看護専門職における自律性測定尺度得点と気分調査票得点も有意に推移し、自律性は入職時が最も低く、入職後24ヵ月時点が最も高かった。気分は入職時の疲労感が最も低く、不安感は最も高く、入職後18ヵ月の緊張/興奮、不安感は最も低かった。各変数間の関連では、SOC・自律性・気分得点および仕事の状況間で有意な相関が示され、SOCが高いほど自律性は高く気分は良好、職場への適応と勤労意欲も良好であった。自律性尺度の下位項目である自立的判断能力を目的変数とした重回帰分析の結果では、説明変数として自立的判断能力以外の自律性尺度下位項目得点に加えて、SOCと抑うつ得点、仕事の状況の一部変数が見出せた。なおプログラムの介入群と対照群間で各尺度得点および、仕事の状況に関して有意差は認められなかった。最後に、フォーカスグループインタビュー調査を含めたプログラムの評価結果は、概ね肯定的であった。(著者抄録)

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