ニコラウス・クザーヌス『終末の日々についての推測』(1446年)

書誌事項

タイトル別名
  • ニコラウス・クザーヌス(Nicolaus Cusanus)『終末の日々についての推測』(Coniectura de ultimis diebus, 1446)
  • ニコラウス・クザーヌス『シュウマツ ノ ヒビ ニツイテノ スイソク』(1446ネン)
  • Nicolaus Cusanus, Coniectura de ultimis diebus, 1446
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抄録

type:論文

西洋中世末期を代表するキリスト教思想家の一人,ニコラウス・クザーヌスは,1446年に『終末の日々についての推測』(Coniectura de ultimis diebus)というラテン語の小品を著している。終末をめぐるその「推測」は,現代のクザーヌス研究においてはもっとも注目されてこなかったテーマの一つである。そのことは,邦訳はもとより,近代以降は英語を除くいかなる翻訳も公表されていないという事実からも窺えよう。だが本書は,クザーヌスがシャルトルのティエリから学んだ「包含」と「展開」の対概念を,神と被造物との形而上学的連関という本来の含意から離れ,キリストと教会の連関という文脈において,救済史的・教会史的含意で用いているという点で極めてユニークな論考であり,十分に訳出に値するテキストであると言えよう。

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