帰納的英文法指導 ―ハワイでの日常生活で収集した潜在的教材―

書誌事項

タイトル別名
  • Inductive Teaching of English Grammar ―Potential Teaching Materials Collected from Daily Life in Hawaii―

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説明

日本の英語教育は現在,大きな変換期を迎えている。最新の学習指導要領では,英語のコミュニケーション能力の伸長を大目標として,小学校から高等学校まで一貫性のある段階的な目標が設定されている。中学校,高等学校の英語の授業においては,コミュニケーション能力の伸長を促す言語活動は十分に実施されていない一方で,必ず行われているのは文法指導である。  本稿では,伝統的な演繹的手法による文法指導に対して帰納的な文法指導の視点を提案し,教材として使うことができる言語材料を提供する。教師が一方的に説明をする文法指導ではなく,学習者がデータを分析して文法を発見するプロセスは,言語習得を深化させる方法として有効である。ハワイでの生活の中で収集したオーセンティックな言語材料は,写真の形態で提示することで,文法構造や語が使われている文脈が明らかであり,従来の文法指導に欠けているとされるUse(使われ方)を学習者が理解しやすくなると考えられる。また,文化的な側面を教える教材となりえることも示唆している。

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