柱松行事再考

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  • ハシラマツ ギョウジ サイコウ
  • A Reconsideration of “Hashiramatsu” Events

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抄録

京都北部から若狭にかけて広がる丹波山地の奥にたたずむ山里では、「松上げ」とよばれる勇壮な火の祭礼が行われる。松上げの古風な形態は、各村の愛宕を祀る山の頂で松明を燃やし、また神木である松の古木に向かって松明を投げ上げるものであった。この神木は一般に「柱松」とよばれるもので、修験道の行事と深い関わりをもつ。つまり「松上げ」は、山伏の験力を競う一種の競技が民間に流布したものと考えられる。このように、修験道とかかわりの深い「松上げ」と、盆の送り火の原型だとされる「十二灯」の 2 種の松明行事を取り上げ、両者の相関性とそれぞれの行事の変遷過程について考察することにより、火が風流化を遂げてゆく民俗信仰の実態とその歴史的変遷について考える。

松上げ

十二灯

柱松

送り火

修験道

identifier:RO001200011129

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