ドクダミの殺菌・抗菌効果の解析 -揮発性成分の有効性-

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タイトル別名
  • Analysis of antibacterial effects in the leaves of Houttuynia cordata ―Effectiveness of the volatile component―

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説明

【緒言】ドクダミは以前から薬効を持つ植物として利用されている。本研究ではドクダミの殺菌抗菌効果について、揮発性成分、水溶性成分に分けて解析を行った。 【方法】ドクダミをペースト状にし使用した。細菌は表皮ブドウ球菌と大腸菌を使用した。殺菌抗菌効果判定には、ディスク拡散法(阻止円形成法)を利用した。 【結果】ドクダミは表皮ブドウ球菌に対し、水溶性成分では平均8.2㎜の、揮発性成分では平均31.5㎜の阻止円を形成した。ドクダミ水溶性成分の阻止円の大きさはカナマイシン(Km)の約1.7倍であった。ドクダミは大腸菌に対して阻止円を形成しなかった。 【考察】ドクダミは表皮ブドウ球菌に対し、揮発性成分および水溶性成分とも大きな阻止円を形成したことから、ドクダミには高い殺菌抗菌効果があることが明らかとなった。しかし、大腸菌に対し、全く殺菌抗菌効果を示さなかった。この結果はドクダミの殺菌抗菌効果に細菌種特異性があることを示している。今後、緊急災害時でのドクダミ抽出液の消毒液としての応用など臨床現場への応用も検討したい。

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